「少女都市からの呼び声」見て参りました。

8月3日、THEATER MILANO-Zaにて「少女都市からの呼び声」見て参りました。

それこそ、ビー玉のような、ガラスのような、様々な輝きを持ち、
どの角度で見るかで違って見える多面性がある話だなと感じました。

生命の生成から誕生、その過程でたどり着けなかった「命」や吸収されてしまう
「命」のメタファーなのかな、というのが最初に感じたことでした。

そこから更に、人間も含めた生命全体が生きていく流れ、それを孕んでいる宇宙の
メタファーにも思えてきて、反芻して思考を広げる度に、違った姿を見せる作品だな
と感じています。

物語が何層にもなっていて、それが重なったり、離れたりしている、そんな印象を受けました。
あと、いろんな人の「なかったかもしれない未来」「あったかもしれない未来」
とか「過去」とかを可視化するとああいう感じになるのかなあ、とも。

現代においては、どこでも言えるもんじゃない台詞が飛び交うとか、歌や踊りや、
急に場面が飛ぶだとかの「モリモリ」感、には、「新しいものに触れた」「今まで
見たこともないものを見た」と感じましたが、実はそこに流れているものというのは、
案外、遠いものじゃないのかもしれない、と思いました、もちろん、この一作品を見て
唐十郎さんを語ろうというのはあまりにも烏滸がましくはありますが。

 

あと、「遠いものじゃない」と言いつつ、
「この世界を創る人の頭の中を覗いてみたい」とは思います(笑)

 

私にとっては新鮮な、でもけして遠過ぎもしないもの、に触れることができた、ということ、
この作品が私の心の中に収められ、折に触れて取り出すことができる、ということは、
結構な財産で幸せなことだと思います。